第三回トラックドライバーアワードダイジェストムービー
1.オープニングセッション / 開会宣言
「トラックドライバー甲子園アワード」の開会を告げる
オープニングムービーと、理事長高嶋より開会宣言。
運送業界を変える一大イベントが、今始まります。
同じ志を持つ全国の同志が集まり、開催してきた「トラックドライバー甲子園アワード」。
「共に学び、共に成長し、共に走り続ける」という想いのもと、回を重ねるごとに増える仲間たちと、切磋琢磨してきました。
ここは、同じ想いを持つ仲間と出会い、共に学べる場。
昨年の第2回大会で後援いただいた国土交通省に続き、今大会では経済産業省、全日本トラック協会にも後援していただいています。
最初は小さかった渦が、だんだんと大きくなってきました。
「D.N.A」(一般社団法人ドライバーニューディールアソシエーション)は、
トラックドライバーを、子どもたちが憧れる職業にするために、
日本のライフラインである運送業界を、より豊かな環境にしていくことを誓います。
2.情熱のプレゼン
「トラドラアカデミー」に参加した、全国3ブロック15チームのなかから、
審査投票で選出された4チームが登壇。
社内環境や企業価値の向上のために取り組んだ、
チームの5ヵ月間の活動を現役ドライバーらがプレゼンテーションします。
[最優秀チーム]うさぎとかめ 株式会社ライフサポート・エガワ
岩瀬康行、西端徹、管野裕明、村上直樹
チームワークを大切にする社風もあって、
最初からまとまっていたチーム。
プレゼンへの意欲も高く、回を重ねるごとに、
伝えたいことを明確に表現できるようになりました。
最優秀賞にふさわしいプレゼンでした。
[優秀チーム]フェニックス株式会社首都圏物流新潟センター
大竹潤、稲田繁、松永美幸、堤俊介、高橋将大
メンバーが長距離ドライバーで
時間がないにも関わらず、
出退のタイミングを合わせて練習。
代表が毎回の講義へ応援に来るなど、
チームワークの良さが売り。
[優秀チーム]トラグリ株式会社博光運送
別府義高、八田香尋、金子努
会社の社長を務める八田メンバーが
自ら講義に参加するなど、チームをけん引。
他の2人も同氏を支える形で、
5ヵ月間に及ぶ講義を全力で走り抜けました。
[優秀チーム]Dream Road 840有限会社裕進運輸
村瀬陽介、岸本充、佐藤喬男、町居真
昨年の登壇企業。
同メンバーがサポートしていたので、
今回のメンバーは安心して講義に参加していた
印象があります。
オブザーブの重要性を実感したチームです。
Dの意志株式会社ウインローダー
金子拓矢、佐々木健、星祐太、山下恭平
若手社員が中心になったチーム。
気合いが入りすぎて空回り気味の
ところもありましたが、
回を重ねるごとに
やりたいこと・伝えたいことが
明確になっていきました。
二代目チームゴリラ株式会社エー・シー・トランスポート
近藤英司、大久保淳、神田直樹、下山好貴
昨年の登壇企業ということもあり、
取り組み・プレゼン内容ともに
非常にまとまっていたのが特徴。
今年も他のチームの完成度が高い。
果たして登壇できるか。
フェニックス株式会社首都圏物流新潟センター
大竹潤、稲田繁、松永美幸、堤俊介、高橋将大
メンバーが長距離ドライバーで
時間がないにも関わらず、
出退のタイミングを合わせて練習。
代表が毎回の講義へ応援に来るなど、
チームワークの良さが売り。
Victory株式会社関根エンタープライズ
大熊純一、鹿倉鉄也、白石琢磨、小暮裕之、中村滋人
日頃、なかなか顔を合わせることのない
メンバーながらも、
携帯アプリで進捗情報などを共有。
成長のために、メンバー全員で
努力している姿が伝わってきました。
SEPガールズ株式会社関根エンタープライズ
小山恵美子、長谷川里子、小林裕子
当初はプレゼン中に紙芝居を始めるなど、
良くも悪くも個性的でした。
最終的には、周りの手厚いサポートもあって、
まとまりのあるチームに成長しました。
チームもぐら株式会社関根エンタープライズ神奈川
髙山周平、小川義幸、古根村一弘、藤原聡
メンバーの業務内容の変更で
時間が合わせづらく
なってしまったものの、
非常にやる気のあるメンバーの
モチベーションが、
他のメンバーにも伝染していました。
TEAM 24 QRダイセーエブリー二十四株式会社
山本雅司、稲里まや、桜井美沙、新里貴久
部門も部署もバラバラのメンバーが
集まったチーム。プレゼンの練習には
相当苦労したようですが、
所属の異なるメンバー同士で
切磋琢磨していく様が印象的でした。
H・H・M・ナンバー1株式会社マイシン
中野俊一郎、杉浦広史、大島龍一、南端繁行、春日彰吾
メンバーは、自ら手を挙げて
参加したという意欲的なチーム構成。
毎朝の朝礼で、人前で話すことに
慣れているメンバーがそろい、
プレゼンの完成度も高かったです。
Y・D・O(やれば出来るオッサン)株式会社マルヒデ運送岡崎営業所
新宅朋裕、高栁有吾、小山正夫、鈴木康行、國松和代
自分たちの会社に何が必要かを見極め、
「5S活動」を導入。最終的には
倉庫のパートメンバーも
巻き込むなど、チームワークの
創出につなげていました。
MHK45株式会社マルヒデ運送本社営業所
竹田直仁、作山猛、山口明人、櫻田元了、浅田和輝
メンバーの一人がパワーポイントの
作成が得意なことがわかるなど、
会社や周囲の従業員が
把握していなかった個性を、
トラドラアカデミーを
通じて発見していました。
チームイエローライン株式会社深田運送
川上一利、古藤祥二郎、中山道彦、猪原慶介
2014年度の「トラドラアカデミー」に
参加した深田運送。
前回の中心メンバー・猪原を
はじめとするメンバーが一体と
なって活動に取り組みました。
ジャイアンズ株式会社ジャパンエキスプレス
荒木将成、山下拓郎、林田健史
初参加とは思えない堂々とした
プレゼンを披露した「ジャイアンズ」。
九州エリアのチームが切磋琢磨する、
起爆剤になったと言っても
過言ではありません。
3.MVD〜Most Valuable Driver〜
同業者の模範となる、すばらしいトラックドライバーを表彰する
「MVD ~Most Valuable Driver~」。
エントリーのなかからファイナリストに選ばれた、
価値ある取り組みを行う5名のドライバーを紹介します。
※プロフィールはエントリー時のものです。
榎本正人ドライバー歴20年
株式会社関根エンタープライズ
20年以上前から在籍しており、現在は車両全体の動きを把握する幹部でもあります。長年の経験を新入社員に伝え続けてきた、安心・安全運転の伝道師です。
篠田真人ドライバー歴17年
株式会社マルヒデ運送
17年間無事故でクレームもなく、顧客から指名を受けるほどの信頼関係を築きました。新規納品の際など、効率的な方法を提案して荷主と会社に貢献しています。
山本綾乃ドライバー歴8年
株式会社ウインローダー
産休・育児休暇を経て職場に復帰。リーダーシップがあるだけではなく、育児・家庭・仕事と、公私ともに頑張り抜く姿は女性ドライバーのロールモデルになっています。
斉藤直隆ドライバー歴12年
株式会社エー・シー・トランスポート
日中配送がメインの同社において、夜間配送を12年にわたって担当している縁の下の力持ち。入社以来、無遅刻・無欠勤で規則を必ず守る真摯な姿勢が評価されています。
瀬野尾勉ドライバー歴41年
若林運送株式会社
40年以上無事故で、過去には福島県トラック協会から「優良従業員」などで表彰。わからないことがあると他社ドライバーにも頼られる、トレーラーのエキスパート。
4.グランドフィナーレ/閉会宣言
初代理事長「杉本竜彦」による閉会宣言。
本大会をご覧になった運送業界の方々に
次回の『トラックドライバー甲子園アワード』
の壇上に立ちたいと思っていただければ幸いです。
後援者からのメッセージ
共に学び、共に成長し、共に走り続ける――
国土交通省と全日本トラック協会からのメッセージ
運送業界は、経済と暮らしを支えるライフライン。
「トラックドライバー甲子園アワード 第3回全国大会」のご盛会を心よりお祝い申し上げます。トラック運送事業は経済と暮らしを支えるライフラインであり、極めて重要な産業であることは言うまでもありませんが、現在、若年層の割合が低下しており、人手不足感が強くなっていると認識しています。
国土交通省では、適正運賃の収受、長時間労働の改善など、トラック産業の健全化に向けた対策を推進しているところです。
D.N.A.は、「トラックドライバーの地位向上、運送業界の健全な発展、運送業界から日本を元気にすること」を目的として、本大会を実施されていると承知しております。国土交通省としましても、この目的に大いに賛同し、後援をさせていただくことといたしました。
本大会では、一昨年の第1回大会より、熱意のあるトラックドライバーの皆様が集い、各チームの取り組みの成果を発表されております。今大会においても、熱いプレゼンテーションが行われるものと確信しております。
今後も、運送業界のさらなる発展のため、D.N.A.におかれましては引き続きご尽力されることを期待しております。
国土交通省
自動車局 貨物課長
秡川直也
若者が夢を見ることができる、魅力ある業界に。
「トラックドライバー甲子園アワード 第3回全国大会」の開催を心からお慶び申し上げます。
本大会は、トラック運送事業を支えるドライバーを中心とした従業員の方々が、業界の活性化、ドライバーの地位向上のためにできることを自ら考え、実践されている素晴らしい取り組みであります。ドライバーの方々が誇りを持って働ける環境づくりを目指す、という想いは我々も一緒であり、本大会を後援させていただきました。
現在、トラック運送業界においては、人手不足と長時間労働の改善が喫緊の課題となっており、今年度から、行政・荷主・トラック運送事業者など関係者が一体となって「トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会」を設置し取り組みを進めておりますが、若年層が夢を見ることができる魅力ある業界となるよう今後とも努めて参ります。
最後に、本大会の益々のご発展と、主催者の一般社団法人ドライバーニューディールアソシエーションの関係者の皆様の益々のご活躍を期待申し上げます。
国土交通省
自動車局 貨物課長
秡川直也
来場者アンケートの結果
「トラックドライバー甲子園アワード」への期待
~第2回全国大会の来場者アンケートの結果~
労働環境問題
トラックドライバーを取り巻く
労働環境の実態をひも解く。
トラックドライバーを憧れの職業にするために、何をするべきなのかーー
D.N.Aでは、現在のトラックドライバーを取り巻く労働環境の実態を把握することで、その答えを導き出そうと、会員企業が協力して、勤怠システムの導入やアンケート調査による実態把握を進めています。
若者が夢を見ることができる、魅力ある業界に。
日本の物流の中心を担う、トラック輸送。国民生活において無くてはならない役割を果たす一方で、その最前線に立つトラックドライバーの労働環境は、厳しい現状にあります。
労働時間と賃金から見てみると、トラック運送業の2011年の平均月間実労働時間は全産業平均よりも約40時間多く、平均月間収入は1万6579円低いという結果が出ています。
このような現状で叫ばれているのが「ドライバー不足」の問題です。2006年には約92万人だったトラックドライバーの人口は、2014年には約84万人にまで減少。さらにはトラックドライバーの高齢化が進んでいます(=図4)。業界の新しい担い手が不足することで、人手不足を感じる企業が多数です(=図5)。
その一方で、トラックによる輸送量は増加し続けています。国内貨物輸送における自動車輸送の分担率(トンキロベース)では、1990年には50.2%でしたが、2010年には63.0%まで上昇。食料工業品や日用品などの輸送量のほかにも、通信販売の需要拡大などを背景に、ドライバー1人あたりの輸送量も増加傾向にあります(=図6)。
増え続ける輸送量に対して、減り続けていくトラックドライバー。長時間労働や給与水準の低さが問題とされていますが、そもそも、その要因は何なのでしょうか。D.N.Aは“勤怠システムの導入”と“会員企業によるアンケート調査”を両輪にして、現状をひも解いていこうと考えています。
勤怠システムの導入によって可能となるのは、困難とされている勤怠状況を労働基準法・改善基準に準拠する形で、数値化して管理すること(※定量要因の把握)。アンケート調査では社員の声や要望など、数値化できない部分の現状を把握することが目的(※定性要因の把握)。現状把握であると同時に、トラックドライバーを憧れの職業にするための要因分析とも言い換えられます。
三越伊勢丹ホールディングスに学ぶ、労働環境の改善
トラックドライバーを取り巻く現状を変えていくのは容易なことではありませんが、他業界で勇気づけられることがありました。それは、労働環境の改善を進める三越伊勢丹ホールディングスが、首都圏の店舗で2016年の初売りを、例年の1月2日から3日に後ろ倒ししたことです。
以前、百貨店は定休日を設けていましたが、いまでは元日以外無休なのが当たり前になりました。百貨店の売上高がピークだった1991年に比べて、現在は3割以上低下。それでも、年間の総営業時間は3割増え、店員のサービス低下を招いたとされています。大きな稼ぎ時である初売りを、一日でも後ろ倒しするのは大きな痛手。しかし、売り上げよりも従業員満足と、それによる労働環境の改善が顧客満足にもつながると信じた英断です。
他業種との労働環境の差は、職業イメージの低下を招きます。職業イメージの低下は、人材不足を。そして、人材不足がさらに過酷な労働環境をつくりだす――私たちは、この現状を変えていかなければなりません。だからこそ、D.N.Aでは、会員企業で働くドライバーたちが、どのような環境で働き、何を思っているのかを把握していくことにしました。そして、会員企業であるA社のアンケートによる調査結果からは、トラックドライバーであることに誇りを持っている従業員が約70%いることがわかりました(=図3)。これは、とても喜ばしい結果だと感じています。
いまこそ、業界が一致団結し、トラックドライバーの誇りを、安全を守っていかなければなりません。従業員の暮らしを守り・尊重する気運がより高まっていけば、近い将来、みなさんとともに、理想とする景色を見られるのではないか。私たちは、そんな風に思っています。
勤怠管理が、現状を改善するための重要な鍵に。
D.N.A会員企業のA社を対象に行ったアンケート(=図1.2)で興味深い結果が出ました。仕事での重視点として「給与」「ワークライフバランス」がトップになっていますが、「達成感がある」「楽しく運転できる」などの“働きがい”もポイントになっていることがわかります。
不透明になりがちな運送業界の勤怠管理。しかし、それを明瞭化することができれば、労務トラブルを未然に防ぐことができるだけでなく、ドライバーへの適切な給与反映が可能になります。今後、D.N.Aでは、勤怠システムの導入やアンケート調査による実態把握を進め、トラックドライバーを憧れの職業にするために何をすべきかを導き出していきます。