2019年10月度 DNA定例会開催レポート

2019年10月28日(月)福岡県トラック総合会館2階にてDNA九州ブロック10月度定例会を開催しました。

『中小企業の人事評価制度とは』
講師:株式会社あしたのチーム 西日本営業部 福岡支社 給与コンサルタント 小林ゆき様

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7割の従業員がその評価制度に満足していないと言われる人事評価制度。
その理由は、従業員が評価と報酬との関連性に対し納得感を持てていないことが原因とされています。どうすれば従業員が納得し、その上で社員の定着率を上げていけるのかを小林様にお伺いしました。

 

従業員の評価制度に対する不満は、報酬金額に対するものではなく、なぜその報酬金額なのか?についての説明に納得していないケースがほとんど。

人口減少、デジタル革命、労働生産性を高めようという時代背景もあり学卒一括採用、終身雇用、年功序列という日本の高度経済成長期を支えた三種の神器が崩壊しつつある。

既存社員の定着率を上げ生産性を上げるのが急務である。

何故、優秀な社員が離職してしまうのか?
理由は給与と頑張りの連動がないことが原因。
こんなにやったのになぜ皆と一緒なのか?
今までと違い働くことに対しての意識変化が起きている。
長時間働きたくない、所属意識が薄れている、教えて貰って当たり前、評価についても仕組みを求める。

働きたいと考える仕組みの基本3要素とは
①給与額決定の明確化
これだけ頑張れば、これだけ給与があがる
②コミュニケーションの充実
褒められたい、悩みを聞いて欲しい
③人材育成の仕組み
成果が出る行動を具体的に示して欲しい

労働生産性向上の為には
①仕事ができる人に仕事が集中しない環境が必要
ひとりひとりのできる仕事の範囲を広げる
②そもそも仕事が早く終わるようにする
個々の社員の能力アップ
③計画的な業務割り振りや無駄な作業の見直し
管理職のマネジメントスキルを上げる
⇒自律型人財を育成する仕組みが必要

エンゲージメントとは社員の一人ひとりが企業の掲げる『戦略・目標』を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲
エンゲージメントが高水準を維持している企業は低い企業に比べて1年後の営業利益率の伸びが3倍程度となる
エンゲージメントをはかるQ12(キュー・トゥエルブ)の実施

ESとエンゲージメントの違い(ハーズバーグの動機づけ・衛生理論より)
衛生要因(不満がなくなるだけ)
・企業の方針、管理体制
・管理状況、管理者との関係
・労働条件
・給与、賞与
・企業内の人間関係
動機づけ要因(充実・真の満足感)
・目標設定と達成
・目標達成時の評価

エンゲージメントを高める3要素
①企業の方向性に対する理解⇒ビジョン共有と目標設定
②帰属意識⇒面談とフィードバック
③行動意欲⇒報酬への連動

行動意欲を高めるために目標を自己設定する、目標達成に向けやる気が出る、正当に評価される。明確な報酬連動まで行う。人事評価制度の中で、まずは査定権をリリースすることで権限委譲を実施する。

その上であしたのチームが開発したコンピテンシー(行動特性)とMBO評価シートについて学んだ。
最後に実際のあしたのチームの「ゼッタイ評価」を活用している運送会社の評価シートをもとにどのように活用しているか? を学びあしたのチームが実施しているあしたの人事評価アワード受賞企業の動画にて「ゼッタイ評価」の活用事例を学んだ。

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