2018年8月22日D.N.A定例会開催報告

 8月22日(水)16時より、新橋フィルポート4F大会議室にて、8月度DNA定例会を開催しました。今回は、東京海上日動火災保険株式会社 営業企画部の方に講師としてお越しいただき、「健康経営」について、教えていただきました。

■「今、なぜ健康経営なのか?~運送業における健康経営~」

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 労働力人口の減少が課題である日本において、社員が元気で働き続けることができる職場づくりをすること、それが「健康経営」です。ここでの「健康」は社員さんの心身の健康に会社が取り組むことを指しています。社員の定着による離職率の低下、会社/採用でのアピール、ビジネスパートナーからの信頼、地域からの信頼など、メリットは多岐にわたります。

 健康経営優良法人として国(経済産業省)が認定する制度として「ホワイト500」というものがあります。大規模法人部門、中小規模法人部門があり、健康経営に取り組む優良な法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として社会的に評価を受けることができる環境を整備することを目標としています。(経産省サイトより抜粋)

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 今は、ネット、情報社会。就職においてもネットで情報収集をするのが主。そこでホワイト500を通じて健康経営に力をいれていることをアピールすると、人材も集まりやすい、というお話がありました。内定した学生さんが親御さんに相談して、親御さんがインターネットでその会社を検索、確認した上で、内定受諾を決定することもあるんだそう。社内外のアピールや、採用定着にもつながるのも頷けます。経産省の認定マークをフルに活用して、採用活動やPRにして使うことも可能です。

 講師からは「健康経営度セルフチェックリスト」が配布され、資料のセルフチェックリスト15項目を確認、自社がホワイト500に該当しているようであれば、さらに詳細な調査票があるので、相談にのります、ということでした。興味を示す会社さんが多いのに対し、ご案内くださる人材に限りがあるとのことで、遠隔地ないしはお急ぎの会社さんに対しては、オンラインでのご相談も受け付けている、ということでした。

 次は、関連会社の株式会社アドバンテッジリスクマネジメントの方に講師交代、「安心して療養できる環境整備について」講演いただき、健康経営の一環として、GLTD(団体長期障害所得補償制度)に会社が加入するメリットについて、教えていただきました。いわゆる所得補償保険ですが、健康保険の傷病手当金の額が上乗せされるものです。傷病手当金より、カバーされる疾病の幅が広く、保険金も基本給の〇〇%や月額〇〇万、など選択可能。もし何かの理由で働けなくなった際も、会社がこういった保険に加入していると安心です。「労災などは一定期間で打ち切られるので、その後の補償。大病して働けなくなった人に、一時金は出せても、退職以降には会社は何もできない。この保険を使うことで、将来にむかってワークしていく。退職後も含めた保険制度と考えて頂ければ」というお話でした。

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 講演後は各社の事例を共有し、「こういった場合はどうしたらよいか?」「経営者として自分に何ができたのか」など、協議、質疑応答を行いました。命にかかわる疾病に侵された場合、会社には何も言わずに辞めるというケースがままある、でもこういった制度があることがわかっていれば会社に伝えて、会社がバックアップしてくれると思ってくれるなら、それがその人にとってどんなに大きな支えとなったことか、というお話もありました。そのほかにも、現代では珍しくなくなった心を病むケースについて。個人差が大きすぎるため、会社として一律した方針や対策が有効ではありません。こういった場合は何ができるか、また別の場合は何ができるか、出席者で議論を交わしました。経営者/担当者として抱える悩みを、ひとりだけで自社だけで抱えずに、改善に向けて専門家や他社の事例から学ぶ、定例会の最大の醍醐味です。

 さて、次回のDNA定例会は9月25日(火)、同じく16時から新橋フィルポートにて行います。テーマは「社員の定着率」対策について。DNA会員限定の会合ですが、初回に限りオブザーバー参加も可能です。オブザーバー参加をご希望の方は、事務局(dna.secretariat@gmail.com)までその旨、ご連絡ください。

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